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屋根
普段、近くで見ることのない屋根は、劣化が進んでも見落とすことが多く雨漏りなどもお部屋まで、出てくれると良いのですが、屋根裏までで気が付かないこともよくあります。紫外線や熱、風雨を直接受ける過酷な環境のため、屋根はもっとも傷みやすく、家の耐久性に関わる箇所でもあります。定期的なメンテナンスをおこない、リフォームすることで劣化の進行を防ぎ、家を長持ちさせるだけでなく、外観の美しさを保つことができます。
粘土瓦
昔から使われている「和瓦」のことで、自然素材の粘土に釉薬（うわぐすり）を用いて高温で焼いた屋根材です。日本の高温多湿な気候でも、変色や変質を起こしにくく、時間が経過しても美しい外観を保つことができます。重厚感や耐久性から、今もなお最も多く使われている屋根材です。現在は一枚ずつ釘で固定する方法が主流となっているため、耐震性や台風などへの耐久性の心配は軽減されてきています。
スレート瓦
化粧スレートは、セメントに繊維を混ぜて作る屋根材で、軽量性や耐久性など屋根材の基本性能がバランスよく融合されています。色やデザインも豊富に用意され、和風から洋風まで幅広いスタイルにあう為、今では、最も普及している屋根材のひとつです。品質が統一化され、価格も比較的抑えられています。ただし、色あせしやすいため10年前後でのメンテナンス（塗装）が必要になることもあります。
金属瓦
軽量で柱や壁への負担が少なく、耐震性に優れた瓦です。加工のしやすさも特長で、複雑な形状の屋根にも対応できます。従来はトタンが普及していましたが、最近はガルバリウム鋼板を使用した商品が登場し、さびや腐食による耐久性が飛躍的に向上しています。
スレート瓦と同じく10年前後でメンテナンスが必要になる場合もあります。
屋根のリフォーム方法
屋根の補修方法は、「塗り替え（塗装）」「重ね葺き（カバー工法）」「葺き替え」の３種類があります。屋根の材質や傷み具合によって、どの方法になるか検討します。
塗り替え（塗装）
塗り替えは、屋根材に塗料を塗布する作業で、最も手軽で低コストなリフォーム方法です。屋根の基礎部分である下地の傷みが少ない場合に有効な方法です。塗り替えを行う屋根材は、セメント瓦・スレート系・金属系のみで、日本瓦の場合は塗り替えは出来ません。
重ね葺き（カバー工法）
重ね葺きは、既存の屋根を撤去することなく新しい屋根材をかぶせるリフォーム方法です。また、葺き替えに比べると工期も短く、廃材も出ないので費用を抑えることができます。屋根が二重になるので、遮音性や遮熱性もアップします。（1995年以前の多くのスレート屋根には健康への被害が指摘されているアスベストが入ったものがありますが、無理に撤去して大気中に拡散するより安全で安心です。
天然石チップをコーティングした金属瓦を選ぶことで、洋風・和風どちらでも最適な見た目で、耐久性も良い屋根にすることが出来ます。
葺き替え
葺き替えは、古い屋根材をすべて撤去して新しい屋根材に替えるリフォーム方法です。既存の屋根をすべて撤去して、新しいものに取り替えるので、どのような屋根材でも対応でき、換気扇や天窓を追加することも可能です。利点としては、下地からリフォームすることで屋根を新築同様の状態にできます。
また、昔からの土葺きがそのままの場合、土に替えてアスファルトルーフイング（防水）と桟に金物を使い瓦をしっかり固定することで、雨漏りの心配も少なく、台風や地震まどでズレたり重さの心配が少なくなり建物の耐久性も大幅に向上します。
屋根は家全体の耐久性に関係する大切な場所です。雨漏りやひび割れ、サビなどの不具合を放置しておけば家の寿命も一気に縮んでしまいます。少しでも気になるころがあれば、すぐにでも信頼できるところへ点検をしてもらうことをお勧めします。また、いざリフォームをする際には合わせて、雨樋の点検や見直しと、太陽光発電の設置もこのタイミングで一度検討してみて下さい。
