Reform Column, Q&A
リフォーム知識、Q&A
畳を替える期間に「何年くらい」という明確な基準を設けるのはなかなか難しいものです。
安い畳表を使用している場合やその和室の使用頻度などにより、5年もしないうちに表面がささくれてくるようなこともあれば、上等な良い畳表を使い丁寧にお手入れをされ、20年経ってもつややかなあめ色の美しい状態を保っていることもあります。
以下にはよく言われているお手入れの時期を記載致しますが、年数よりも、畳の状態をしっかり見てお考えいただくのが良いでしょう。
畳床(たたみどこ)の寿命はおおよそ20~30年程度ですが、畳床の素材によっては寿命が短いものもあります。
詳しくはたたみのリフォームサインをご覧ください。
安価な畳の中では、外国で生産された「い草」を使用したものも多く見られ、一見しただけでは国産も外国産も変わらないように見えます。
しかし外国産の畳表では、使用されている「い草」がどんな土壌で、どの程度の農薬を使用して生育してきたのかが明らかではありませんので、シックハウス症候群や化学物質過敏症などの原因となるような物質が含まれている可能性もあります。
中には、短期間で大量生産するために一定でない品質のいぐさが混ぜて使用されていたり、染料などで着色されたものがあったり、また、短時間で高温乾燥処理をするために耐久性に乏しかったりと、品質そのものに問題がある品も多く見受けられます。
最近ではイスに座る生活が増えてきたとはいえ、毎日を畳の上で過ごされる方もまだまだたくさんいらっしゃるでしょう。直接肌に触れる機会も多い畳ですので、コープ住宅では熊本・八代の農家で生育した、減農薬・無着色・有機肥料栽培の「い草」を使った国産の畳にこだわるのです。
まず、使用する「い草」の長さが違います。
「い草」とは、稲のような細長い植物ですが、材料にする「い草」の長さが長ければ、先の細い部分と根の部分を切り落とし、真ん中の良い部分だけを使用する事が出来ます。
しかし、短ければ根元の色の少し黄色い部分まで使うので、仕上がりに色ムラが出ます。
次に、芯にするたて糸の素材や本数にも違いがあります。
比較的安いものは綿の糸が使われ、高いものは麻糸が使われています。さらに上等なものは綿と麻の糸2本や、麻糸2本を使い編んでいきます。
たて糸が強ければそれだけ「い草」を強く密に編む事ができるので、きめ細かく、厚みと弾力のある畳表に仕上がります。
畳表の品質は、新畳を入れた時ではなく、何年もその畳の上で生活して初めてわかるものです。良い畳はささくれにくく美しいあめ色に日焼けし、大変長持ちします。
掃除機がけとカラ拭きが基本
「い草」でできた「たたみ」は、極端に水を嫌います。水分を吸収すると汚れがつきやすく、カビの原因にもなり早く傷みます。普段の手入れは、ほうきや掃除機をかけるだけでOKです。
週に1度程度はカラ拭きします。ポイントは「たたみ」を傷めないように目に沿って行うことです。少し汚れてきたら晴天の日を選び、お湯か住居用洗剤の薄め液で固くしぼった雑巾で目に沿って拭きます。雑巾は数枚用意してキレイな面で拭き、カラ拭きしてよく乾燥させるのがコツです。力のある方には、春と秋の晴天の日には天日干しもおすすめします。お部屋の風通しを良くして「たたみ」を2枚1組で山形にするだけでも効果的です。